『配偶者控除の縮小検討』皆さんはどう考えますか
ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
西東京市の女性税理士、樋渡順です。
確定申告もようやく終わり、ホッとした途端に風邪を引きました。。
とうとう花粉症になったのかと焦りました。なので風邪で良かったというべきかなぁ。
さて、今回のブログは議論がスタートした配偶者控除の見直しについてです。
昨日19日に、政府の経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議が行われ、安倍首相は配偶者控除の縮小・廃止を検討するように指示を出しました。
安倍政権は成長戦略の柱の1つに「女性の活用促進」を掲げていて、女性の就労拡大を抑制する税・社会保障制度の見直しを行い、働き方に中立的な制度を検討していく必要があるという考えに基づくものです。
配偶者控除の見直しについては、急にふっと出てきた話ではなく、これまで何度も話に上がっては消えるということを繰り返してきています。
今回も自民党内においても慎重論が根強く(党の公約と真逆ですしね)、最終的にどうなるのかはまだわかりません。
私個人の意見としては、配偶者控除の縮小には賛成です。
それは「専業主婦はずるい」とか、「女性も働くのが当然だ」と思っているわけではありません。
バリキャリだった友人の話です。
子供が生まれたことをきっかけに、家族を支えることを一生の仕事にしたいと専業主婦になりました。
私は女性として生まれ、そういう生き方ができる彼女をとても素敵だと感じています。
配偶者控除がどうとか考えず自ら生き方を選択できた彼女は、この制度から大きな影響を受けていません。
今の制度で問題なのは、働きに出ている主婦の皆さんにとっては働き方を選ぶために中立的でないということです。
政府が言っているとおり、いわゆる税の「103万円の壁」、社会保険の「130万円の壁」によって、年末にかけて働くのを抑える「就労調整」が実際に行われています。
もっと働きたい、収入を得たい、でも夫の扶養から外れてしまう・・・そんな話をたくさん聞いてきました。
働きたい方が何のしがらみもなく、伸び伸びと働ける環境を作っていただきたい。
そのために、配偶者控除や社会保障制度の見直しがされるなら大賛成です。
ただ1つ気になるのは、働きたいママのこと。
働きたいけれど保育園が決まらず、職場復帰できなかったために専業主婦を選ばざるを得なかった人もいるのです。
女性の社会進出には、女性が働きやすい環境を整えることが何よりも優先されなければなりません。
そのこととセットで議論を進めていただくことを願うばかりです。
西東京市の税理士 樋渡順(ひわたしじゅん)